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生涯忘れ得ぬ日:“障害者差別禁止条例”の成立 (平成25年5月掲載)
 これまで制定に向けて心血を注いできた「障害のある人もない人も共に生きる平和な長崎県づくり条例(障害者差別禁止条例)」が、5月22日の県議会本会議で全会一致で可決成立しました。
本条例の起立採決
 条例制定について先頭に立って取り組んできた私にとって、この平成25年5月22日は生涯忘れ得ぬ日のひとつとなりました。
 以下にこれまでの経緯や本条例のねらい等のついて記したいと思います。

 国連が定めた障害者権利条約にわが国が早く批准すること、併せて国として障害者差別禁止法(仮称)を制定すること、さらには、本県の障害者施策をより拡充すること、こうしたことの大きな契機とするため、3年前から文教厚生委員会において、本条例の制定を理事者に強く求めてまいりました。
 一度や二度ならず、その議論を何度となく繰り返してまいりました。

 しかしながら当局は、国において関係法案の検討の動きがあることや、本県独自に条例を制定することは、禁止すべき差別の概念や、個々の紛争事案を調整する方法が難しいといったことなどを理由として、率直に申し上げ、消極的な姿勢に終始しておりました。
たかひら元議員の演説
 そうであれば、議員立法として我々議員自らの手で、条例制定を目指すとしたのが、今任期の始まりの約2年前であります。
 県議会・県政改革特別委員会で、先進県である千葉県の条例制定の経緯と当該条例の内容について現地調査することを皮切りに、条例制定に向けて多様な具体的作業を行う議員のワーキングチームを編成するとともに、理事者に対しても、条例制定の必要性を重ねて訴え、自らも協力し、いわば議会と一体となって取り組むという姿勢を引き出したのであります。

 その後、障害者団体の皆様と条例の原案づくりについて協議を重ねるとともに、本議会内に新たに設置した条例制定検討協議会において、本条例の制定に向けた精神的な活動を続けてきた次第であります。

 当初、率直に申し上げ、連立会派の議員の主導で取り組んできたわけでありますが、ここに至って超党派の枠組みで作業を重ね、議会事務局にも担当職員が配置される中、その努力も手伝って、庁内各部各課はもとより、商工団体をはじめとする各種団体との意見交換や調整を重ねる中で、果たして今日を迎えるに至ったわけであります。
 条例制定検討協議会や文教厚生委員会の所属議員以外の議員の皆様にも、事前に説明会を開催させていただいたところであります。

 まさに議会が主導しながら、関係団体の皆様、そして理事者といわば一体となって、時間をかけ、また、十分なデュープロセス(条例制定のための適正手続)を踏みながら、魂を込めて作り上げた条例案であります。

 本条例は、社会的に弱い立場にある障害者に対する差別を禁止し、障害者も健常者も共に暮らせる共生社会の実現に資することを主眼とするものでありますが、各種の社会的障壁の除去を促進することによって、障害者の能動的・主体的な社会参画を後押しするものでもあります。

 また、これまでのように、何が、どうすることが差別にあたるのかの判断を個々人の良識に委ねるのではなく、一定の行為類型毎に行ってはならない差別、即ち障害を理由とする不均等待遇や、合理的な配慮に基づく措置の欠如を規定することによって、差別の尺度を客観的に明確にしていく、そのことによって、障害者と健常者の対立を事前におさえ、相互に優しく接しあうことができる社会環境を醸成していこうとするものであります。

 今日、国においても障害者差別禁止法案(仮称)の制定作業が進捗しておりますが、現時点における同法案の内容と比較し、本条例は民間のサービス事業者等における差別の排除を努力義務とすることなく、一歩踏み込んだ規定としていることや、差別の紛争事案において、差別に当たると判断されたその原因を除去しようとしない当事者を公表すること、さらには、障害者にとっての物理的な障壁等をより積極的に除去していくための事業化を助長する仕組みなども盛り込み、先程申し上げた理念を追求する装置としては、より精度が高いものであると思います。

 加えて、本条例の内容をより明確にするために、禁止する差別の事例や、逆に障害者に対して、健常者と一律ではない取扱いが客観的に正当かつ、やむを得ないと認められる特別な事情によるものであるとされる場合の事例等も、一定類型化した逐条解説も整えたところであります。

 もとより、差別に当たるか当たらないかの想定を千差万別のケースに対し、事前に網羅することは不可能であるため、今後、条例施行後の具体的な対象案件毎に、これを解決するための調整委員会の役割に委ねるものでありますが、今後、個々の公正な判断の積み重ねによって、差別を禁止する行為規範の内容が、より明確にされるものと思料するものであります。

 併せて、本条例の成立から来年4月1日の施行日までの間に、委嘱に向けた地域相談員や、広域専門相談員等の人材確保、並びに障害のある人の相談に関する調整委員会の設置等とともに、本条例を各界各層の県民に広く周知・普及することを切に期待するものであります。

 障害の有無に関わりなく、人間ひとりひとりがその人らしく地域社会で自立した生活を送れる環境をより整備していく、個人の尊厳を基調とする我が国憲法の下、当然の立法ともいえる条例であると考えております。

 なお、本条例の条文についてはこちらから参照ください。

 本条例の成立に向けたこれまでの取り組みについては以下の記事を参照ください。
  障害者差別禁止条例の生みの苦しみ (平成25年1月掲載)
  「障害のある人もない人も、共に生きる平和な長崎県づくり条例案」に関するご意見をお寄せ下さい (平成24年9月掲載)
  四月から広聴広報協議会と条例制定検討協議会を立ち上げ (平成24年4月掲載)
  障がい者差別禁止条例の制定に向けたタウンミーティング (平成23年10月掲載)
  障がい者差別禁止条例(仮称)の制定に向けた取り組み (平成23年10月掲載)
  障害者差別禁止条例 (平成22年6月掲載)
  障害者差別禁止法(条例)の制定に向けて (平成20年11月掲載)

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