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ベトナム社会主義共和国(ハノイ)視察報告 (平成29年5月掲載)
ベトナム社会主義共和国(ハノイ)視察報告

 長崎県の東南アジア海外戦略を推進するため、具体的なシステムや事業を構築する目的で先のインドネシアに引き続き、ベトナムのハノイ市を訪問し、実践的な協議等を行ってまいりました。
 次の展開につながる多くの成果を上げることができました。
 是非、ご一読下さい。



視察期間
 平成29年4月23日〜27日
 視察日  4月24日〜26日

参加者
 小林 克敏  長崎県議会 議員
 高比良 元  長崎県議会 議員
 陰山 八郎  陰山商会 代表/大村ユネスコ協会 副会長 兼 事務局長
 早川 浩彰  株式会社ネオネット 取締役
 山田 耕一  GLOCAL HOLDINGS株式会社 会長
 土井口 章博 長崎県 文化観光国際部 国際観光振興室 室長(参事監)
 長門  潤  長崎県 農林部農政課 総括課長補佐(参事)

コーディネーター
 Mr. Nguyen Manh Ha :元在仏ベトナム全権大使/ベトナム人民政府顧問/INDOCHINA LINK
 Mrs. Ngo Thi Bich Hanh :ENAGY NATURE VI NA 代表取締役社長
 Mr. Nigita Hajime :ENAGY NATURE VI NA 会長/長崎市出身
 高田 和幸 :ENAGY NATURE VI NA 副社長/GLOCAL HOLDINGS株式会社 副社長

視察先
 @ IDC国際開発株式会社 ⇒調査の概要
 A ベトナム国際農業大学(ハノイ農業大学)/ベトナム農業学院人材紹介センター ⇒調査の概要
 B 元在仏ベトナム全権大使Mr. Nguyen Manh Haさんが顧問を務める国際弁護士事務所 ⇒調査の概要
 C ベトナム民間航空局 ⇒調査の概要
 D ベトナム文化スポーツ観光省 ⇒調査の概要

視察目的

@ 長崎県が申請した「農業特区」におけるベトナム人就農者を積極的に求めることを目的として、ベトナム労働・傷病兵・社会省(MOLISA)海外労働局(DOLAB)と極めて親密な関係にある元国営の送り出し機関訪問及び、現状の日本語教育を中心とした教育プログラム実施状況とEPA二国間経済連携協定に基づく看護師、介護福祉士の規制緩和からなる今後の実習生派遣の展望と意見交換。

A ベトナム最古の「ベトナム国際農業大学(VIETNAM NATIONAL UNIVERSITY OF AGRICULTURE)」の視察訪問並びに、同大学内にある「ベトナム農業学院人材紹介センター」との情報交換。

B 長崎国際空港の定期便を目指したチャーター便就航のプレゼン会議

C 2020年東京オリンピック時のベトナム選手団ホスト県・長崎県のプレゼン会議及び、オリンピック・パラリンピック選手団の事前キャンプ地誘致会議。

D 長崎県ゆかりの史実を基にした文化交流と日越合同での映画製作プロジェクト。


視察所感

  今回のベトナム視察はわずか3日間という短いものであったが、主なものでも以下のような成果を上げることができた。
・ 国立ベトナム農業大学学長(現国会議員)を団長とする長崎県表敬訪問団の確約
・ 長崎国際空港とベトナムを繋ぐ飛行路線について、ベトナム民間航空局、ベトナムエアラインの実務者との協議が決定
・ 2020年東京オリンピック前のベトナム選手団キャンプ合宿地誘致の推進
・ 長崎県の紹介をベトナム国内全域に新聞・テレビ等で発信するマスメディア戦略の推進
 これらの成果により、長崎県とベトナムとの間で永続的な文化・観光での交流を促進することが大いに期待できる。

 これまで、長崎県はベトナムとの積極的な交易交流を促進しようと、2016年には知事を団長とする訪問団や国会議員や県内商工会等の経済界も取り組んできた。しかしながら、今回のわずか3日間で得られたような、長崎県の目指すベトナムとの関係性を全て網羅し、実務者レベルまでの具体的な協議をなしえたのは初めてのことである。

 以上のような成果は、「長崎県の公人及び行政」が訪越したことで得られたものではなく、コーディネーターとしてアテンドしていただいた方々のご努力で適切なベトナムの有力者に面会できたことによるものであり、このことを決して忘れてはならない。これらの方々に感謝するところ大であり、今後とも強い関係を維持していく。

 なお、ベトナム共産党の“鎖の絆と竹の何重ものカーテン”の言葉通り、介在する人的相関とその順番をひとつ間違えただけで、全ての門戸が閉じる。逆に、その目に見えない順番を守ることで、ベトナムと日本、長崎県双方に有益な目的をスピーディーに達成することが可能になる。今後は、こうした実情を踏まえた上で、官民一体となり「チーム長崎県」としての取り組みが重要になって来る。




IDC国際開発株式会社(元国営の人材派遣会社)(4月24日)

<対応>
 NGUYEN PHI HUNG社長
 NGUYEN THI HANGディレクター、他

<概要>

○ 15年間事業展開しており、東アジア・西アジア・ヨーロッパ・ブルネイ・シンガポール・マレーシア・韓国・日本・中近東・ロシア・ペルシャ等が対象。

○ ベトナム労働省が認定した全ての業種を対象とする。

○ 日本市場は4年前から実施、一番大切に考えている市場。

○ 今年11月解禁となる日本の介護分野及び、看護分野における日本市場参入は意義深いと認識している。

○ 会社としては優秀な人材の募集、会社の使命として本人たちの向上心を高めたい。

○ ベトナム国内での人材募集は、北部、中部、南部の内5か所で実施

○ 日本事務所は名古屋に設置している。(名称はIDCジャパン)

○ 問題発生の場合は2日(48時間)以内に解決に導く方針

○ 今まで500人を日本に派遣している。うち4人が逃亡、その内2人は本社へ連絡があった。(2人は現場での日本側の暴力が理由)




ベトナム国際農業大学(ハノイ農業大学)(4月24、25日)

<概要>

○ 1956年にホーチミン主席が創立した3大学の一つであり、国の指導者を養成

○ 教授数1,400人(内、博士号は300人)、学生数33,000人規模

○ 学長は宮崎大学で勉学、今は国会議員のDr. NGUYEN THI LAN

○ 15学部、獣医・畜産・食品・機械・バイオ・水産・環境管理・農業発展・財政等

○ 研究所は15か所(学内) 民間研究機関も敷地内にある。

○ 日本政府のサポートを受けている。(JICAが学内で活動)

○ 人材紹介センター、外国語センター、ITセンターなど

○ 2016年 日本へ100人の学生を送って就業。2017年は500人を希望

○ 今後人材紹介センターを10か所開設希望、長崎県内にも出張事務所を設置したいとの意向を表明いただいた。

○ 長崎県との交流などの協定について実務者協議を行うことを決定した。

○ 5月15日、長崎県への訪問を要請し受諾された。目的は長崎県立大学との姉妹校提携


★ 参考

  この大学の設立当初、「ベトナム農業の父」と言われ、ベトナム農業関係者では知らない人はいない故Dr. ルォン・ディン・クアが副学長としておられた大学である。
 ベトナムではクア博士の名を冠したお米、穀物があり、通りの名前にもなっている。
 そのクア博士の奥様(中村信子さん)は長崎県佐世保市のご出身であり、1940年代、戦時中の日本に留学したクア博士が九州大学在学中に二人は出会い、知り合ってご結婚されている。
 中村信子さんもベトナム戦争サイゴン解放の第一声をラジオで報じた有名な方。
 博士は他界され、奥様は現在96歳でホーチミン市においてご健在。クア博士の銅像がこの大学に建立されている。




Mr. Nguyen Manh Haさんが顧問を勤める
「INDOCHINA LINK」Office
(4月24、25日)

<対応>
 Nguyen Manh Ha (ベトナム人民政府顧問)

<概要>

○ 長崎国際空港へのチャーター便乗り入れの事前打ち合わせ。

○ Mr. Haさんは元駐仏ベトナム全権大使で、父親がベトナム社会主義共和国の元国家主席。現在はベトナム人民政府顧問として国際的な経済交流事案のプロモーターとして君臨されており、ビナネーチャー社 代表取締役社長Ngo Thi Bich Hanhさんの父親(軍の最高機関長官)とMr. Haさんの父親とが親友であり、同時に長崎県諫早市在住・高田氏の絶大なる協力者の一人。

○ 今年2月、3月に訪越した高田氏からの『長崎国際空港とベトナムの空港とのチャーター便就航を実現させたい!』との夢と目標を傾聴してくださったMr. Haさんは、今回の訪越前の事前打ち合わせで既に、【長崎国際空港とベトナム側国際空港との「定期便」就航】への契約書類まで準備され、ベトナムエアラインCEO、ベトナム国家安全警察(安全航空局)、ベトナム民間航空局、管理監督局、ベトナム国土交通大臣などの列席と調印式への準備もなされている“勢い”があったのも事実で、長崎県も知事や日本の航空会社CEOの参加もベトナムエアラインのフライトの資料作成もベトナム側から提出され、関係者が集まって前向きな協議の準備が出来ていたが、アテンドする側としては長崎空港乗り入れについての具体的協議は今までに一度もなく、これからがキックオフであることを認識して頂き、協議の第一歩であると位置づけて提案をして、そのことを前提に当日の協議をスタートした。

○ 長崎県側からは、土井口室長から中村知事がフック首相への表敬訪問をした時の新聞記事をもとに、長崎県がベトナムとの航空路線の開設を切望していることを伝えた。

○ 先方から、航空機乗り入れの早い方法は、日本の航空会社との協議することが先決である。共同運航便の確保、日本の航空会社が申請すると直ぐに可能になる。そのような提案があった。

○ このミーティングの場から、我々の要望を踏まえてMr. Haさんがベトナム民間航空局(CIVIL AVIATION AUTHORITY OF VIETNAM)へ電話を入れ、いとも簡単に航空局長との面談を、翌日4月26日午前10時のアポイントを取って頂いた。




ベトナム民間航空局(CIVIL AVIATION AUTHORITY OF VIETNAM) (4月26日)

<対応>
 Vo Huy Cuong(Deputy Director General)
 Luu Van Doan(Director)
 Le Thi Thu Ha (Department of Air Transport)
 Nguyen Quoc Loc (Vietnam Airlines)

<概要>

○ Mr. HAさんのアポイントにより、ベトナム航空局との打ち合わせを行った。

○ 副局長らとの実務者協議の前に、局長と謁見することができた。

○ ベトナムエアラインは現在ANAと資本提携をして共同運航便を飛ばしている。


<双方の話し合いの中での決定事項>

○ 長崎国際空港との直行便に適している空港として「ハイフォン(北部)」と、「フーコック(南部)」を提案された。

○ ベトナム側の二つの空港は、政府として最も力を入れている空港であり、政府としての支援も用意している。

○ 「ハイフォン(北部)」は首都ハノイから車で1時間半ほど。

○ 「フーコック(南部)」は“東洋のハワイ”と言われ、シンガポールと同じ面積で、現状、高級リゾート開発が急ピッチで進んでおり、ベトナム国内外からの高所得者層の往来が増えている。

○ 両国間の観光、投資、物流、その他の積極的な交流を希望する。

○ 表向きは、担当者間の実務者協議を進めることを決定した。(日本側は土井口室長)とした。

○ 次回協議条件は、Mr. HAさんとの顧問契約。日本側の航空会社と同席等の日本側の準備が整い次第、ベトナム民間航空局においてベトナム国内線航空会社らも同席し、短期航空路線開設を目指したい。


★ 参考

  ベトナムはご承知の通り、社会主義国家であり「人的相関」を間違えると全てが水の泡になる。
  また、人民委員会及び、政府人事も一瞬で変化することも懸念されるのでかなり高度なエビデンス(保全)を取らなければならない。




ベトナム文化スポーツ観光省(4月26日)

<対応>
 Hoang Du (Vice President in charge of Communication)
 Nguyen Danh Nga(Director)
 Ngo Ti Bich Hanh(ベトナム文化研究所ホーチミン代表/ビナネーチャー代表)

<目的>

  長崎県は2020年東京オリンピック/パラリンピック開催時のキャンプ地誘致に「ベトナム選手団ホスト県」として岡山県、茨木県と共に国に申請している中、長崎県知事、県内首長も適時訪越してアピールしているが、明確なベトナムからの返答を得ることが出来ていない。
 他県に無い優位性をもって、長崎県を「ホスト県」として指名していただきたい。


<概要>

○ Mr. Duさんはベトナム文化スポーツ観光省のスポーツ新聞局局長であり、ASEANパラリンピック協会の会長である。

○ Mr. Ngaさんは元ベトナム軍高官で、ベトナム文化スポーツ観光省のスポーツ新聞局副局長。Mrs. Hanhさんを通じ、高田氏とは懇意で日越合同映画プロジェクトを進めている。

○ 冒頭、小林県議が挨拶と共に明確に上記目的達成をアピールした。

○ Mr. Du(会長)さんよりベトナム側としては長崎県の意向を踏まえ、文化スポーツ観光省の担当部局に伝えたい。要請の好意は大切なことであり、十分配慮する。

○ 今回の協議を単に終えることなく、Mr. Du(会長)さんの権限で「長崎県」の紹介をVTV等国営テレビ局や新聞に“長崎県コラム”を創設し、発信することを約束いただいた。

○ 長崎県に対し“長崎県コラム”を創設するにあたり、ベトナム文化スポーツ観光省のスポーツ新聞局より記者を日本(長崎県)へ派遣する際の協力を要請。

○ 同時に、今後アジア各国で開催されるパラゲームへ長崎県のパラゲーム選手の出場要請や、ベトナム・パラゲーム選手が必要とされる器具や道具の支援や協力を要請を受けた。

○ 2017年6月14日ホーチミン市でのイベントや9月にはマレーシアで大会が実施されるパラゲームへの日本(長崎県)からの選手団の参加と交流を希望したいとの要請。

○ Mr. Nga(副会長)さんより、Mrs. Hanhさんが文化省の設置する協会の会長になった。長崎にも事務所を置くことも出来る。
 今まで長崎県とはベトナム文化スポーツ観光省としては何も仕事はやっていない。
 VTV,VTCなど国営テレビ局で長崎の文化、人、モノ、風景などを紹介して行きたい。そのために記者を長崎に派遣したい考えである。 
 長期に長崎のことについて全国放送することも出来る。それには資金が必要となる。このことも検討して欲しいとの提案があった。


<実務者協議の検討事項>

○ 長崎県とのスポーツ交流などを希望、またスポーツ器具等の支援や援助も希望したい。

○ TV放送では、中村信子さんのドキュメンタリーや、荒木宗太郎とアニオーさんのことなどを放送する予定、それについては長崎県の協力を得たい旨あり。


<実務者協議事項>

○ 新聞やTVによる長崎県の紹介などの掲載及び長期放送の協力依頼

○ ベトナムのパラリンピック選手団との競技交流や、ASEANでの事前パラゲームに長崎県選手団の参加推進

○ オリンピックの合宿地の要望

○ ベトナムの障害選手のために、スポーツ器具や道具などの供給支援


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