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インドネシア 視察調査報告 (平成29年4月掲載)
インドネシア 視察調査報告

 昨年のミャンマーに引き続き、平成29年3月28日から4月2日までインドネシアのジャカ ルタとジョグジャカルタに、投資環境と経済実情調査および世界遺産ボルブドール/ブラナバン の修復保全の状況調査のため訪問しました。

 会派の同僚である大村市選出の小林克敏議員とともに、ジャカルタJETRO、駐インドネシ ア日本大使館、JICA、ジャカルタジャパンクラブ、日系企業向け工業団地、ボルブドール保 全事務所等の他、木材関係、および人材派遣関係の企業等を訪問し、大変忙しい行程でした。

 長崎県が取り組むアジア国際戦略の具体的な進展を図る一助にする目的で私自ら調査やネット ワークづくりを行っているわけですが、インドネシアには長崎の企業にとって有益な資源やマー ケットがあることを実感しました。

 視察調査の概要を以下に記します。ご一読ください。
 

訪問先一覧

 ・ 駐インドネシア日本大使館
 ・ JICA インドネシア事務所
 ・ JETRO ジャカルタ事務所 ⇒調査の概要
 ・ フォーバルインドネシア ジャカルタ事務所 ⇒調査の概要
 ・ JJC(ジャカルタジャパンクラブ) ⇒調査の概要
 ・ リッポーチカラン工業団地 ⇒調査の概要
 ・ Indotama
 ・ 世界遺産ボロブドール保全事務所
 ・ 世界遺産ブラナバン ジョグジャカルタ文化遺産保全機構
  他

JETROジャカルタ事務所のブリーフィング(状況説明)

<対 応> 春日原所長
<概 要>
○ 人口は約2億5千万人、日本の約2倍。国土面積は、日本の約5倍
○ 名目GDPは日本の約20%
○ 少数派の華人の経済影響力が強い。金持ちの多くは華僑。
○ ジャワ島には約1億4千万人が生活しており、国土面積の7%に総人□の約6割が集中。人□ 密度は日本の約3倍、面積は本州の2/3の大きさ。
○ インドネシアの平均年齢は若い。日本の人□とほぼ同じ数の労働人口がいる。
○ 労賃の安さを求めて、中部ジャワに進出する企業もいる。
○ 愛媛県の企業は中部ジャワに体操着を作る工場を建てた。労賃は安く、地元は雇用が生まれ、 ウィンウィンの関係を築いている。外資の進出が少ない地域であるため、事務手続きには苦労を する場合がある。
○ 現在のインドネシア経済をけん引しているは、外国からの投資と内需。
○ 日本からの投資の最大は自動車関連。
○ 最近はコンビニ商材、金融・情報サービス、IT(アプリ)、医療関係など。
○ 電子商取引では面白い取組をしている。コンビニにコインロッカーを設置して、集配、受取を 行うサービスを実施している。
○ 100億ルピア(約1億円)投資しないと法人設立が出来ない。25%は現金が必要。残り7 5%は設立後2年間程度で求められる。
○ 日系企業は1,533社進出している。タイは約5,000社といわれている。
○ 小卒が一番多い。大卒の初任給は日本円で月4万円〜、管理職は10万円〜。
○ 最低賃金は5年で約2.5倍になっている。2016年は8.25%の上昇となった。
○ 徴税強化の動きが見られる。税収不足が見通される場合、税務調査の強化の動きがある。
○ 国債の発行がGDPの3%以内と決められている。
○ 電子部品関係は労賃が高くなっている。
○ インドネシアの労賃はあがっている感覚が強い。
○ 内需、外需の両方の展開を考えて進出できる企業が根を下ろしやすいと考える。
○ タイと比べると自動車産業の集積は1/3ぐらい。
○ 原材料を輸入で全て賄っており、顧客を新規に見つけ出すのは難しい。
○ 市場の規模はASEANで一番大きい。
○ ジャカルタに1千万人、首都圏に2千万人にいる。ジャワ島半径7Okmにかなりの経済規模が納まっている。
○ 他に300万人規模の地域は2箇所、150〜200万人規模は5箇所くらいあり、それぞれの都市圏をマーケット圈として捉える必要がある。
○ まずは、金持ちの華僑向けで展開を考え、うまく行けば、その次に駐在日本人向け、最後にムスリム向けと段階を踏んで展開していくことが良いのではないか。
○ 中間層のマーケットについてはここ数年分析をしているが、良くわからない状況。
○ まずは、日本人の目ではなく、現地人の目で状態を確認する必要がある。
○ 数字だけ見てもなかなかうまく行かないことがある。統計の数字は間違っていることがよくあり、さらに、コンサルは煽るため、自分の目でよく見ないといけない。
○ ワーカーの便いやすさは定評があり、親日度も非常に高い。
 
フォーパルインドネシア

<対 応> 中代表
<概 要>
○ カンボジア、ミャンマー、ベトナムは政府とのつきあいがあるが、インドネシアはなかなか難しい(政府とのコネクションがまだ築けていない)。
○ 11月の第2週に愛媛県のビジネスマッチングを実施した。愛媛県からは5社の企業が参加し、1日4社、2日間で8社の企業と商談を実施した。
○ ビジネスマッチングの方法は商談会形式ではなく、各社がそれそれ現地企業を訪問するやり方をとった。
○ 5×8の40社の企業アポをとる必要があり、また、渋滞等で1日3社訪問するのも大変な交通事情の中で、1日4社訪問するスケジュールは、何とかこなせたが、かなり過密間があった。
○ 自動車産業が基幹産業となっているが、2014年に過剰生産に陥り、そのため、2015年は在庫をかかえ厳しい伏況だった。
○ 2016年はこれ以上は下がらない底打ち感で、2017年は横ばいとの予想がなされており、2018年は上昇するのではといわれている。
○ 岐阜県が2014年に製造業に絞った経済ミッション団を派遣し、製造業数社がー緒に現地企業訪問をする事業を実施した。
○ 宮城県からは長崎県と同じようにサポートデスク業務を請負っている。
○ 埼玉県は以前サポートデスク業務を受けていたが、数年続けて同じ業者が請負うことは県の方針として駄目ということで、今は請けていない。現在は現地コンサルにスポット契約を行ってい る模様。

JJC(ジャカルタジャパンクラブ)

<対 応> 福田理事長ヽ吉田事務局長
<概 要>※インドネシアヘの投資環境等について
○ 精密加工は自動車のサプライチェーンがあるので環境はいい。
○ 中古機械の日本からの輸出は規制があり難しい。
○ 食品の販路拡大についても、手続きに相当時間がかかりハードルが高い。
○ 肥料の日本からの輸出については、見識がない。
○ 環境分野については、バイオマス、リサイクル関係は可能性がある。
○ コールドテェーンはほとんどない。卸業者がないので、製造業者が直接販売業者へ輸送する形をとっている。ただし、コールドチェーンは投資ネガティブリストから外れているのでIOO% 外資での進出も可能。
○ 2013年度は新しく進出するという相談が多かったが、2014年度以降は民間企業からの相談が少ない。行政からの相談が多い。
○ 新規進出が一巡したのか、もしくはコンサル等が充実してきているので当団体に相談がないのかの何れかと考えている。
○ 現在会員数は656。 2015までは年間40〜50社程度新規会員が増えていたが、今年は相当鈍っている。9ケ月で15〜6社。
○ 日系企業の投資自体は2013年47億ドル、2014年27億ドル、2015年28億ドル、2016年40数億ドルであり、投資額自体は横ばい状態(追加投資もあるので、必ずしも新 規投資額ではない)。
○ 日系企業の新規進出が少なくなっているというのは肌感覚。
○ ジェトロが毎年実施しているアジア・オセアニア進出日系企業実態調査があり、国ごとに営業利益見込みを黒字とした企業の推移がわかるが、2011から毎年10%黒字とする企業が減っていっている。
○ 東ジャワの工業団地はほとんど売れており、進出できる工業団地は少ない。
○ インドネシアヘの投資は難しいと感じている。最初のハードルが最低資本金。外資が1%でも入っていると、約1億円の資産を持つ必要があり、そのうち25%は払込資本金としてキャッシ ュが必要になる。また、投資環境レギュレーション(法規制)が刻々と変わるため、キャッチア ップするのも大変である。
○ 商社がいきなり税務登録を剥奪され納税行為が出来なくなり、それによって、サプライチェーンが止まるという懸念が出た。引続き営業したいのであれば、過去に還付した税金何十億を返しなさいといったような理不尽な要求行為があったりする。
○ 外国人労働者の枠(ビザ)を取るのも厳しい。外資は欲しいがお金と技術が欲しい、人はいらないとのスタンスである。表向きは3時間で許可が取れるというが、実際には地方政府の許可が必要でその許可には煩雑な手続きが必要だったりする。
○ 政府は賄路もなくすというものの、実際にはまだまだある。
○ 入国管理局へはエージェントを便って手続きを行ったりするが、そのエージェントは書類にお金を挟んだりしている。お金はそのまま上まであがり、集約したあと、各人に分配されるというシステムが出来上がっている。
○ 運輸省にも同じような仕組みがあったが、最近摘発をされた。
○ このような不正徴収を行わないように、オンライン化か進められているが、オンラインに不備があり、手続きが滞るということも多々ある。

リッポーチカランエ業団地
Japanese SME’s Center (フォーバル管理運営レンタル工場)

<対 応> 川島 様
<概 要>
○ 約5ヘクタールの敷地がある日系専用のレンタルエ場で、ローカル企業リッポーチカラン社1 00%出資のレンタル工場。フォーバルが管理、運営を受託。
○ 現在、26社入居、70%の稼働率。
○ リース面積は288平方メートル〜、400、600、3000と選ぶことが可能。
○ 入居決定後、建屋を建てる方式。通常入居を決めてから操業までには1年以上かかる。
○ ジャパンデスクによる許認可申請の支援や、会計・税務・採用相談対応など充 実した支援体制がある。
○ 26社の入居企業で日本人が70名いる。定期的な親睦会も実施している。
○ 周辺の住居環境としては、サービスアパート(掃除等のサービスがある)が月2,000ドル 、一般的なアパートが月1,000ドル〜。
○ 住友商事、双日、伊藤忠が開発した工業団地がある。
○ 近隣には日本人が1,000人以上居住し、日本食レストランも70軒以上ある。
○ 2011年〜開設当初は入居企業も多かったが、最近は新たに入居する企業が少ない。201 1〜13年に20数社が入居、14、15年は年に1〜2社程度の入居。
○ フィージビリティスタディ(事業可能性の検証)から申請、許可までサポートをしており、イ ンドネシアでは他にはこのような工業団地はない。

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