先頃、長崎市内の合併7ヶ町にある各行政センターを訪ねました。各地区の課題をセンター長以下職員がどのように把え、そして今後の地域振興への取り組みをどうしようとしているのかを承知したいとの思いからです。
併せて、長崎市は行政センターの役割の見直し、即ち、職員の削減や分業事務の見直し等、合理化という美名のもとにその機能や役割をどうも縮小しようという意向を持っているとのことから、実態を調査しておきたいとの思いも手伝ってのことです。
合併の際、各町ともに合併後のまちづくりに関する建設計画を樹て、必ず実施することを条件としました。加えて、住民サービスについての行政の窓口を従来の役場に置くということも条件としました。
こうしたことから、長崎市内にある支所と違って職員も多く配置し、予算的には小額ではありますが、行政センターの権限で執行できる一定の事業費も確保するとともに、各種証明書等の発行事務も支所以上の取扱いを行うようにしました。
しかしながら、合併後年月が経つ中で、やはり職員数は年々減少するとともに、各地区の振興の一端を担うというその役割は縮小してきたというのが現実です。
ですから、配置されている職員も、自らその地区の振興方策等を立案し推進するという主体的な取り組みがなかなか出てこないといった実態にあります。
しかし、例えば自治会の会合や社会福祉協議会の各支部の会合等にはセンターの職員は通常出席していますし、また、自治会からの行政要望を受け取る窓口にもなっています。
地区内の行事にも呼ばれたり、自分たちの足で地区内のいろいろな現場を見て歩いたりもしています。
取り扱う事務量や執行権限は小さなものですが、各地区住民と行政との関係において窓口になっていることに変わりはありませんし、それだけに地区の振興課題について承知し得る立場にあることは間違いありません。
その役割をもっと高めるということはあっても、決して縮めることはあってはなりません。
|