長崎駅前商店街の組合の皆さんが熱くなっています。
というのは、長崎新幹線の建設を契機とする長崎駅周辺の土地区画整理事業や駅舎の移転に伴う跡地開発、加えて県庁舎の魚市跡地への移転等、国道206号の長崎駅周辺南側の土地利用が大きく変わっていく計画の中で、北側にある長崎駅前商店街が取り残されないように、更には、もっとその存在意義をアピールできるようにその振興計画をつくっていかなければならない、という事情があるからです。
県営バスのターミナルがある交通会館からターミナル機能を長崎駅側に移転するという県交通局の判断や、アミュプラザの設置にみられるように、黙っていてはJRの新たな営業戦略に飲み込まれて、駅前商店街の個々の店舗は顧客の足が遠のくのではないか、という危機意識も手伝っています。
長崎新幹線の建設と駅周辺の土地利用の高度化は、第一義的に長崎市民の便益の向上ととともに、長崎の地場企業の振興につながるものでなければなりません。
ただでさえ、新幹線によるストロー現象(大都市と地方都市間の交通網が整備され便利になると、地方の人口や資本が大都市に吸い寄せられること)が懸念される中、新幹線を地域振興の端緒とする取り組みは、地元の智恵と努力と勇断を結集する形で進めていかなければなりません。
こうしたことから、長崎駅前商店街の皆さんの企画部会である駅サイト塾の役員の皆さんと相まって、県・市の関係部局の担当者を呼んで駅前商店街の振興策を練る主体的な検討会を設置し、行政との橋渡し役を私が努めることにしました。
商店街の魅力アップや交通会館の再整備等には、商店街の個々の店舗においてもリスクを甘受する覚悟が必要になると思いますが、この機会を失しては将来への展望がないとの決意をもって皆で主体的に取り組むよう、私として役割を果たしていきたいと思います。