外海地区の振興課題に関する意見交換会の概要

外海地区の振興課題に関する意見交換会の概要

平成23年10月16日 神浦地区公民館にて
平成23年10月23日 黒崎地区公民館にて

(意見)
  1.  県道神浦港長浦線の道路整備について、市町村合併により、国道202号の取付け部から神浦橋までの区間を長崎市が代行事業として実施するようになったが現在の進捗状況が見えない。
     合併時の約束事項であるので計画的な整備を実施して欲しい。

  2.  神浦のコミュニティバスは、椿が丘荘を経由していないが利用者が見込まれるので巡回するようコース設定をして欲しい。

  3.  外海の資源等を活かして広く地区外に外海をアピールするイベントを実施している。今年度は産炭基金や市の補助により一定財政支援を得ているが、次年度以降の実施について地元からの協賛金のみで賄うのは少々辛いものがある。
     外海の人たちの頑張りで折角立ち上げ、また、継続している取り組みであるので今後も継続して一定の財政支援が可能な仕組みが講じられないか検討して欲しい。
     また、神浦川の河川公園の活用について、さらに付加価値を高めるよう整備について行政との協議の場をつくってもらいたい。

  4.  神浦川の河川公園に隣接して農業用水を確保するために堰が設けられているが、水量調整もできず、また、遊泳禁止を無視した利用が行われているために大変危険な状況にある。
     農業用水の確保が必要なことは承知しているが、住民の利用に供する河川公園に隣接して設置していることは、行政の対応としてチグハグであり堰を上流部に移設するよう是非願いたい。

  5.  地区内に公営住宅があるが空室が散見される。
     職場に近い場所に住居がかまえられるよう、家族持ちだけでなく独身者にも応募の機会をつくって欲しい。雇用の促進にもつながる。
     また、教員住宅にも空室があるので、その活用についても検討して欲しい。

  6. 小中学校の統廃合の問題が起こっている。
     少人数であり複式学級にもなっていることから、生徒の切磋琢磨のためにも統廃合を望む声がある一方、地域から学校が無くなることへの抵抗も強い。
     小規模校であれば例えば小中一貫校にするとか、特色ある学校づくりを進めるとか統廃合の前に行うべきこともある。
     いずれにせよ、市の教育委員会で考え方を整理し、行政の提案に基づいて住民と協議すべきだ。

  7.  霧氷酒造では、焼酎の製造のために相当のお湯を使い排出しているが、例えば足湯に利用するなど自社のPRのために工夫できないか打診して欲しい。

  8.  扇山や大中尾地区をはじめ外海全体でイノシシ被害が深刻である。
     コガネセンガンも随分やられたし子供たちへの危害も心配される。
     一定の区域でワイヤーメッシュを張っているが、エリアの拡大やワナの増設をやっていかないと被害が拡大する。病気のイノシシも多く有害鳥獣駆除対策には特に力を注いで欲しい。

  9.  合併により、自分たちの水源の水が飲めないようになろうとしていることが大変辛い。長崎市の水道計画では統一的な水道供給体制にするために神浦ダムから三重の浄水場まで送水し、その後また外海に配水することになっているが、そうすることが本当に水道コストとして縮減されるのか、また、これまでのような取扱いがどれだけ不都合なのか質してもらいたい。

  10.  神浦大野浜海岸(海浜公園)は40年前白砂青松の名勝地であったが、現在は砂が全くなく藻や海草も全滅の状況にある。
     原因は、神浦大ひき島・池島・母子島・神浦夏井鼻先の区域で長年海砂の採取をしてきたことにある。
     神浦・赤首間の地先は海岸から300m以内の採取制限を500m以内と若干沖合迄に移したが、対馬では海岸から10km先での海砂採取でもめていることからして神浦ではいわばノーズローで(法的手続きを省略して、の意)認めているような状況にある。
     自然破壊や漁業環境の悪化に止まらず地滑りの誘発にもつながってくる。
     県の採取許可を更新しないよう働きかけてもらえないか。

  11.  大野岳西岸斜面は玄武岩層の上に結晶変岩が乗っており、地滑りを起こしやすい場所で地滑り防止区域になっているが、水抜きのパイプとタンクを数ヶ所設置しているだけで安全上心もとない。
     外海地区は上黒崎など他の地区も同様であり、根本的な地滑り対策を講じるようお願いしたい。

  12.  黒崎川の河川改修工事が行われているが、下流部はコンクリートむき出しの護岸で住民からの評判が悪い。
    上流部は、多自然型環境整備としての河川改修を実施して欲しい。

  13.  キリスト教と教会群をテーマにした世界遺産登録を目指して黒崎地区や出津地区の景観保全計画等の策定が進められているが、個人の権利制限や規制が多く、住民負担を強いるようなことには賛成できない。

  14.  公共下水道整備について、外海町の時は神浦が済めば黒崎を実施しこれにつなげて出津地区も実施するという計画であったが、合併後、長崎市は出津地区は実施せず合併浄化槽で対応すると言っている。
     合併時の約束であったはずであり、是非、出津地区も実施してもらいたい。

  15.  合併後の町名のつけ方として昔の郷名が基本になるべきところ、そうではない町名がいくつかあるためこれを改正したいという住民要望があがっている。
     要望活動が本格化してきた時には後押しを願いたい。

(比良から)
  1.  県道神浦港長浦線に係る市の代行事業については承知しているが、進捗が見えないので心配していた。
     その進捗について確認し皆さんにお知らせしたい。また、神浦橋まででなく神浦小学校先まで拡幅しないと幅員の改良は済まないが、当該箇所については県の事業となるのでこの部分について県としても実施するよう働きかけたい。

  2.  要望いただいた事項についてはすべて県・市の担当部局と協議し、その内容を逐次おつなぎする。
     永田地区・池島地区など個有の問題もあると思うが、それら全体について今回は承知できなかったので、次回の意見交換会にはさらに幅広く皆さんに出席を呼びかけたい。

  3.  外海は雇用吸収力の大きい企業の立地や長崎市街地との時間短縮が現状において困難であるが、自分たちの町は自分たちの力で頑張って活性化していこうというエネルギーを持った人たちが沢山おられる。そうした内発力をより高められるような行政のバックアップを多く引き出すように全力で頑張りたい。

以上



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