地方自治の二元代表制の意義を高め、県民のためにより成果の上がる県政を進めるために2年前に全国に先駆け導入した通年議会が、自民党会派の余りに無謀なやり方、数の力による通り一片の条例提出により廃止されることになりました。
県民所得の向上や雇用の拡充といった本県の命題に対して、従来のような執行部の取り組み方と議会の審査のあり方では一向に改善されないという強い反省と危機意識をもって、全国に先駆けて身を削る取り組みも含めて大胆に改革して制度設計した仕組みを何の議論や検証もなく、県民の声を聞くこともなく、さらには県民に提示することなく政局的な取扱いのもとに独断廃止したことに強い憤りを禁じ得ません。
議員は県民のために議会活動に軸足を置いた取り組みをすることは、選ばれた者としての当然の義務であり職責です。
通年議会という枠組みの中で、これまで委員会の質・量を拡充し県として進める施策や事業の内容を収れんさせ、議会の意思決定過程に県民の参画機会を増やし、加えて、議会の政策形成機能や情報発信機能を高めてきました。
その結果、専門調査機関から議会改革度で全国28位だった本県議会は一気に全国5位という評価まで得ました。
制度導入にあたって私が委員長を務める県議会・県政改革委員会で十分に議論を尽くし、かつ県内各地での県民の声を聞く会でも通年議会に賛成する意見が圧倒的多数でした。
高額の給与を得て身の保全ばかりをむさぼり、稚拙な主張だけで真に県民のために働くという覚悟のない議員は、長崎県議会から出ていって欲しいと思います。
通年議会の場合、311日間議会に拘束され、議員の地域活動が出来ないとか、執行部の通常業務に過度の負担がかかっているというのが廃止を提案した自民党会派の主張ですが、これは実態にそぐわない全くデタラメの反対のための反対の主張に過ぎません。
議員が議会活動に拘束される実日数は通年議会導入前の前後で10日ぐらいしか変わりませんし、職員の負担を軽減するための方策を種々講じているのです。
3月10日本会議の一般質問の中で通年議会の実態と成果を詳しく示し、知事他執行部と議論をいたしますので、皆さんにも是非傍聴やインターネット中継をご覧いただき、ご評価いただきたいと存じます。
いずれにせよ、自らの役割を自らが薄め、選挙活動や後援会活動にばかり目を向ける議員はその任にあらずと申し上げたい。
それぞれの議員がどういう立ち方や活動をしているか、県民の皆様には客観的にご評価いただきたいと存じます。
以下に、新聞の報道記事を紹介します。いずれも通年議会廃止に批判的な内容となっています。
長崎新聞(2月26日) 論説 はこちらから (PDF 1,432KB)
朝日新聞(2月22日) はこちらから (PDF 1,682KB)
長崎新聞(2月19日) ふるさと総合 はこちらから (PDF 2,058KB)