県議会文教厚生委員会での議論
―長崎県学力調査実施事業―
県内小5・中2の児童生徒を対象とした本県独自の長崎県学力調査を実施するための経費として600万円が予算計上されました。
小6・中3で実施している全国学力調査に先んじて小5・中2を対象に実施するもので、全県的な組織としての長崎県学力向上対策委員会を組織し、調査後、調査結果の分析と活用のための資料提供、各種研修会の開催、学力向上のための人的支援等を行うとしています。
児童・生徒の学力調査と調査結果の公表については賛否両論がありますが、私は児童生徒の学力向上対策は教育機関の本旨であり、そのための手段としての学力調査は時宜に応じて実施すべきだと思います。
「個性豊な人間性を育む」、「21世紀をたくましく生きる力を身につけさせる」ためにはしっかりとした学力を身につけていなければ出来るはずはありませんし、生徒が年令に応じて次の教育ステップを得ようとすれば、受験をクリアーしなければならないという現実があります。
これは大学受験においても就職試験においても同様です。
競争社会の中で自らが選択する道を自ら勝ち得ていくには、それぞれに確かな学力を身につけていくことが不可欠です。
こうした観点から、今回の学力調査事業の実施は私として歓迎するものですが、例えば事業スキームの中で示されている調査結果と、改善策を発信する検証改善委員会と、各学校での調査結果を踏まえた独自の改善策との関係はどうなるのか、また、改善策としての具体的な取り組み方における個々の児童・生徒への指導は、どのように行われるのか、といったことについて必ずしも判然としません。
必要なことは、個々の調査結果(成績)に基づく個々の児童生徒への個別指導だと私は考えますが、こうした取り組みが、どのようにどこまでなされていくか実態を注視していきたいと思います。
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