県議会の決算審査特別委員会で、初めての試みとして事業仕分けを行いました。
本会議の議場で議員全員が抽出した事業について、執行部からの事業概要の説明後、各会派代表の6人がそれぞれに質問した後、各自評価シートに記入するといったやり方です。
評価シートは当該事業について「事業を廃止する」「民間に任せる」「市町の事業にする」「国の事業とする」「県の事業として内容を見直す」「事業を拡充する」「現状のままでよい」といった評価項目の中からいずれかを選択するというものです。
国の事業仕分けの模様がTV等で放映されたことから、多くの皆さんが既にご案内のことと思いますが、費用対効果の観点からではなく、抽出した事業が必要な施策の推進にどれだけ寄与しているか、有用であるかといった観点や、県民の満足度という点においての評価はどうか、といった観点も採り入れて審査をするようにしました。
しかし、大半の議員にとってこの事業仕分けといったことは初めてなだけに、何が論点か、どういう分析が必要かといった本格的な意味合いが承知されないままに行われたということは否めません。
評価をする側が、しっかりした現状認識や問題点の把握、そして必要な情報収集と知見を持っていなければかえっておかしな結果になってしまうということにもなりかねません。
議員自体が、もっと政策形成能力を身につけることが必要です。
しかし、そうしたことも含めて、県民が県議会と県政の現状をより広く知ることができるようになることは意義のあることだと思います。
事業仕分けの本格的な導入のためには、さらに制度設計を十分にしていかなければなりませんが、これまで執行部の一方的な自己評価だけですまされていた事業評価がこのような形で外部評価が加えられるということは、より説明責任を果たすこと、県民への成果がより問われるということにおいて有用であると思います。
|