県公立学校の授業料無償化に伴い、私立高校の在学生にも就学支援金が一定措置されたものの、高校進学者の公立志向は益々高まり、少子化と併せて私学の経営はいよいよ厳しくなることが予想されます。
それに伴い、教育環境の悪化、保護者負担の増大、教職員等の待遇の低下等、公私間格差が更に広がっていくと危惧する声が聞かれます。
しかし、生徒急増期には、私学がその役割を果たしたことによって子どもたちの教育の場がしっかり保たれたわけですし、私学は建学の精神のもとに独自のカリキュラムを編成し、特色ある学校教育も行っており、教育振興上に果たす役割は大きなものがあります。
教員委員会も公立と私立の生徒の定員数は県全体として、7対3の割合を維持していくことを明言しています。
しかしながら、私学の経営の実態は、生徒数が減少する中で収入は減少する一方、人件費・物件費などの学校運営のための経常経費は毎年一定額を措置していかなければなりません。 公立高校の耐震化工事が進む中で、私学においては耐震補強工事をやりたくてもやれない、ましてや老朽化した校舎の建て替えをしようとしても何ら財政支援がないために手つかずの状態にとどまってしまうというのが多くの私学の現状です。
私学の意義を認め、円滑な学校運営を期待するなら、一定公費による助成を拡大しなければなりません。つまり現行の私学の経常費に対する財政支援としての教育振興費補助を増分することです。
この教育振興費補助の財源は地方交付税が8割、国庫補助が1割、県の一般財源が1割となっていることから補助の水準、即ち生徒1人あたりの補助単価は各県まちまちで、まさに首長の姿勢如何といっても過言ではありません。
今回の補正予算で中村知事はこれを増額し、補助単価も全国順位で随分と上がりました。 私学の関係者には朗報ですし、一定評価したいと思います。 しかし、私学の経営状況を目の当たりにするとき、国の教育振興費補助制度の抜本的な拡充を求めていかなければなりませんし、本県としても更に特段の配慮が必要です。
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