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私立中学高等学校在学保護者世帯への授業料減額補助
県内私学の平均年間授業料はH21年度で約334,000円です。この他施設整備費が年間約110,000円徴収され、私学に子どもを通わせる保護者世帯の負担は公立高校と比べ大きな額になります。

 このため従来から所得の少ない世帯に対して授業料を減額するための補助制度が設けられており、年収520万以下の世帯に対して基本的に59,400円/年が支給されていました。

 今年度から公立高校の授業料が無償化になったことに伴い、私学に対しても基本的に年間118,000円が就学支援金として支給され、所得の少ない世帯にはその額が階層に応じて手厚く措置されることになりました。

 しかしそれでも一方が無償ということもあって私学の保護者世帯の負担感は大きく、この就学支援金の他にこれまでの授業料減額補助を継続し、さらに拡充することが望まれていました。

 長崎県はこうした声に応える形で、従来の授業料減額補助を今年度からも継続することとし、私学世帯への一定配慮がなされました。しかしながら当初予算で措置された内容は従来と同じ内容、つまり生活保護世帯や県市町村民税非課税世帯への傾斜配分はあるものの補助対象階層と給付額は変わらない状況でした。

 この場合の問題は、第一に、所得のより低い階層間での負担格差がそうでない階層間の格差以上に大きいこと。第二に、私学への就学支援金が制度化され、授業料減額補助の経費総額が減少したにもかかわらず、補助水準が変わらないことです。

 このため、2月定例県議会文教厚生委員会でこうしたことを指摘するとともに、改革21会派の6月補正政策予算の編成において増額措置することを強く申し入れた結果、県は一定増額することにしました。

 即ち、年収250万円から350万円の世帯に対し、それまでの59,400円/年を118,000円/年に、年収350万円から430万円の世帯に対し、それまでの同じく59,400円/年を89,100円/年に増額しました。私の強い指摘を受け入れた形です。

 このように増額措置が講じられたことは、当該対象階層の保護者世帯や私学経営者にとっては朗報ですが、しかし、より多くの保護者世帯に対して授業料減額の実益が講じられるには、私どもとして尚一層の努力をしなければなりません。

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