長崎市三重地区に漁協や水産関係団体・企業等が共同出資して設置した「長崎漁港がんばランド」という水産物直売所があります。
運営主体は長崎漁師村運営協議会で、県の補助も得ながら一期計画、二期計画と拡充し、去る3月末に二期店舗を開設しました。
鮮魚店6店舗の他、水産物や地元農家からの生産物が大量に販売されるとともに、一般食品や生活用品等も販売されています。(いや4月末まで販売されていたというのが正確な表現です。)
この店舗構成と品揃えの枠組みについては、敷地の管理者であり占用の許可権者である県の水産部と長崎漁師村運営協議会とで事前に協議され、合意がなされていたはずです。
ところがオープン後、県水産部は品揃えのあり方として、一般食品や生活用品の売り場面積は最大10%程度に抑えるべきとしました。そして、現状でそれを超えている部分は撤去せよとの行政指導を行い、これに従わない場合は敷地の占用許可を取り消すとの強硬な姿勢を示しました。
これに驚いた漁師村運営協議会は一般食品や日用品の販売コーナーを閉鎖し、鮮魚等の販売コーナーだけで営業することを余儀なくされました。その結果、約300人の従業員の大量解雇や、銀行からの融資の頓挫等の大変な危機的状況に陥っています。
このため、オープンまでの事前協議の経緯を中心に、私が委員長を務める県議会・県政改革特別委員会で集中審査しました。その結果、両者の意思疎通が不十分であるとともに、水産部の対応が二転三転し、かつ、関連施設の敷地の占用許可とのバランスを著しく欠いていることも判明しました。
そもそも水産物直売所の定義が不十分であるとともに、水産部の一般食品や日用品の売り場面積は10%程度でなければならないという、客観的かつ合理的な根拠もありません。
このような状況から、私としてこの事態を解決するため、行政としても十分説明責任が果たせる
調整案を呈示し、県の真摯な検討と回答を求めることにしました。
果たして賢明な判断がなされることを念願しています。
本件についての新聞報道記事については
こちらを参照ください。