長崎市に編入合併した野母崎町他、7ヶ町の振興策について検討するひとつの場として、県は「こぎ出せミーティング」という議論の場を設けています。
合併7ヶ町から地域振興について何がしかの実践をしている人や、U/J/Iターンの青年などを抽出し、各町の特色や背負って立つ条件等をもとに、振興策についてのアイデアブラッシュから始めて徐々に議論を収れんさせていく会合を何度か開いています。
その結果、野母崎・三和・香焼をひとつのくくりとして、観光振興や特産品の販売拡大・流動人口の拡充をねらいとした振興方向についての提言と、伊王島・高島・外海の池島をひとつのくくりとした島のネットワークと振興方向についての提言、並びに外海と琴海をひとつのくくりとした農林水産業に係る振興方向についての提言が昨年度末なされました。
今年度はこれらの提言をもとに具体的な実行策を組み立て、実現可能性の高いものから順次事業を実施していきたいという方針です。
そうした中で伊王島と長崎市内在住の人たちを中心として、この提言を実行していく受け皿となるNPO法人の立ち上げ式が行われ、県市の関係職員や報道関係者も多数参加しました。
こうした動きはもとより歓迎するところであり、イノベーターとしての役割を担ってもらえるよう強く期待するところですが、最初は小さな輪でもこれを大きく育てその輪を拡大していくためには、行政が住民目線で種々のハードルを克服していくための支援をしていく取り組みが不可欠です。
ましてや今回の動きは、県が先ずは仕掛けただけに、自分のこととして後追いしていくことが一層求められているはずです。
本当の意味での民間活力の活用につながっていくよう、私としても後押しをしていきたいと考えています。