教職員の不祥事が後を絶ちません。
ちなみに平成20年度から現在迄に不祥事を起こし、処分を受けた件数は22件。うち停職・免職等は13件です。窃盗・飲酒運転による事故、わいせつ行為等、そもそも教師以前の社会人としての問題です。
これに対して、知事部局の職員の不祥事は同じ期間に6件、うち停職・免職等は2件です。教職員の数は約14400人、知事部局の職員数は約4300人、職員数の違いから発生件数を対比してみても教職員による不祥事の件数が多く、かつその不祥事の内容も救いようがないものが多いのです。
また、さらにつけ加えれば、教職員の不祥事22件中1件を除けば、小中学校の教職員が起こしているということです。
こうした不祥事が発覚するたびに、教育委員会としては網紀保持の通知を出し、服務規律研修の強化を行い、各市町の教育委員長との不祥事根絶の意見交換会等も実施しています。
しかし、そうしたことが結果として、いっこうに不祥事の防止に結びついていないのです。単に通知を出したり、第三者が話し合いをしても成果が上がらないことに気付くべきです。実効ある具体的な制度や方策を講じなければなりません。
知事部局の職員と比べ不祥事の発生件数が多く、その内容も救いようのないものが多いことの要因は組織としての厳しさがなく、相互の牽制機能もぜい弱で、かつ、先生という立場が尊重される中で、仕事が個人の自由裁量に任されていることが多いことに原因があるのではないかと私は思います。
県教委は、かつて各県立学校(高校)へ服務規律委員会の設置を通知したことがあります。その設置は各学校に任されているとのことですが、小中学校も含めて各学校にコンプライアンス委員会(仮称)の設置を義務づけ、当分間、多様な活動を促進する手立てを講じるべきではないでしょうか。
真面目にその使命を果たさんと取り組んでいる多くの教職員の皆さんの信頼と評価を勝ち得るためにも実施すべきであると考えます。
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