┃第十一大栄丸転覆事故の行方不明者船内捜索の打ち切り等について |
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9月30日、佐世保海上保安部は、これまで続けていた船内捜索について、11名の遺体を確認した中で、もう1名の行方不明者について、船内にはなかったとして、捜索終了を発表しました。
この発表により、行方不明者12名のうち1名の消息がほとんど絶望となり、ご遺族の心中を思うとき、お慰めの言葉さえ出てこない状況です。
私ども長崎県議会改革21は、4月14日事故発生の直後からその時点における実態を把握し、県知事宛「12名の行方不明者の救助優先」等を申し入れ、さらにその後も「船体引き上げによる捜索等」を強く求めてきました。
しかし、当初の政府・農水省や県当局の対応はきわめて消極的であり、県民等の不信を買う状況でした。
そして、ご遺族や支援者が中心となり多くの県民の船体引き揚げおよび遺体収容の署名等に取り組み、今回の引き上げ捜索となったところですが、この一連の流れについても「出来るのであれば、なぜもっと早く真剣な検討がなされなったのか」というきわめて素朴な疑問が大きなものとして残り、政府や県などの対応に重大な不信感を持つものであります。
この上は、ご遺族の皆様方の今後の生活を含む対応策、当該水産業(まき網)界の維持および復興、そして特に、転覆事故の原因究明および関係法令によるこの種の緊急対応策を今回の事件を教訓として構築されるよう強く関係機関に求めるものです。
かさねて、消息不明者のご遺族ならびにご遺体となって帰られた方々のご遺族に対し衷心よりお悔やみ申し上げますとともに、関係者の皆様方の多大なご労苦に対してご慰労申し上げるものであります。
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