大学発ベンチャー創出事業1億円枠で採択されたバイオラボ社が経営破たんした問題で、これまで9月県議会本会議での一般質問をはじめ、所管経済労働委員会での質疑に加え、久木野社長をはじめバイオラボ社の関係者の二度にわたる参考人招致による委員会での質疑、さらに、井内経営指導員(当時)からの独自の聞き取り調査等を通じて、久木野氏のスタンドプレーによる会社運営と放漫経営の実体ならびに県の指導監督のまずさ等が浮き彫りになってきました。
今後さらに中国の研究所の実体調査等を行い、この問題について議会としての最終的な対応を調整していきたいと考えておりますが、現時点で把握されている問題等についてご紹介いたします。
- 中国の研究所建設について、当初計画では建設費が1億8,000万円であったが、改修、拡張、改修の繰り返しにより最終的に7億5,000万円に膨れ上がったが、それでも、結局、未稼働に終わった。
- 中国で動物実験を実施するという計画であったにもかかわらず、長崎でも動物実験を行うとして、長崎市内松山町の親和銀行が管理する金子建設のビルを約1億8,000万円で買収して長崎本社とし、実験室等の設置のための改修等に3億5,000万円をつぎ込み、結局これも機能しなかった。
- 上記長崎本社の設置と多額の借入金による投資に対しては久木野社長と共同創業者であるK氏や長崎県産業振興財団の経営指導員であったI氏等が強く反対したにもかかわらず、久木野氏の断行によって進められた。
- 上記改修工事等への多額の投資や借入金、並びに、中国の研究所の拡張工事等への投資についてバイオラボ社の取締役会での議決がなされたか非常に疑わしい。
- バイオラボ社は、設置以来殆ど売上実績がないにもかかわらず、高額の役員報酬が支払われており、正常な企業運営のあり方からみて常識を逸脱している。
- 久木野氏は、シーボルト大学の学生を長崎本社の研究室に休日・夜間に呼び込み、動物実験の手伝いをさせていたとの当時の従業員からの情報があり、会社運営上からも、また、大学教授という立場からも問題がある。
- また、同氏はバイオラボ社の多額な借り入れに際して連帯保証人となっているが、会社経営が危険な状況にある時点で個人資産を全て奥さんの名義に変えており、資産隠しの疑いがある。
- 以上のような問題について、産業振興財団や県は早くから承知していながら、何ら対策を講じていなかった。 等であります。
この問題について皆様のご意見をお聞かせ下さい。